自由の女神

【実録】フリーランスになることは「自由になることでは無い」というのはこういうことか

【実録】フリーランスになることは「自由になることでは無い」というのはこういうことか

自由の女神

今年の1月1日付けで個人事業主の開業届出書を提出して、フリーランスとして働き始めて3ヶ月が過ぎました。

その間、比較的ゆったりと進めてきたので、仕事が少ないのは問題ですが、生活リズムや何のタスクを何時に行うというスケジュール感は、自分に合った丁度良いものになってきました。

東京時代の夜型の生活とは違い、すっかり朝型生活になって健康的な日々を過ごしております。

しかし、3月末に瞬間的に忙しい時があり、フリーランスになった方がブログなどで書いている「フリーランス = 自由になるということではない」ということを実感できました。

クリエイティブ系は夜型が常識なのか

忙しいタイミングというのは重なるもので、たまたまですがバタバタしている時にかなりタイト目な案件が入ってきました。どれくらいタイトかというと、「資料をもらって次の日には出せませんか?」というタイプの仕事です。会社員時代にもそういう仕事はあり、担当の方も昼間は違う業務をしていたりするので、資料をまとめるにしてもチェックして修正を入れるにしても夜遅くになってしまい、「結局、こっちにしわ寄せがくるじゃん!」という感じの仕事です。

しかし、私もそもそもの仕事の総量が多いわけではないので、夕方過ぎにはデザインを提出し、夜になっても電話もメールもないので、「おお、これはOKか、修正があっても明日だろう」と寝ようとしていたところ、不吉な電話が…。予想通り修正の電話でした。

特に夜分遅くにすいませんと言われるわけでもなく、修正を伝えられ、さらに「修正の原稿をまとめますから他のページから修正してもらえますか?」と。
私はもう寝るつもりだったので、「すいません、明日やろうと思うんですが…」と伝え、「何時に出来ますか?」と聞かれましたが、「朝の10時までには」と答え、その後は宣言通り眠ることにしました。

ベッドに向かいながら、一体何時だと思ってるんだぁ!と思いましたが、時計を見ると23時過ぎ。勿論遅い時間ではありますが、確かに急ぎの仕事で23時過ぎに電話が来ることなんて、ざらにあったよなぁ。と会社員時代のことを思い出しました。

仕事の方は私は朝が早いので、問題なく提出し、電話の後に寝ても何の問題もなかったのですが、いくら自分の朝型の生活リズムを作っていても、仕事となると相手の生活リズムや活動時間帯に合わせるしかないな。と痛感しました。

受注案件中心では自分の生活リズムは優先できない

夜遅くに電話をかけてきた方も、勿論悪気があるわけではありませんし、私も受けた仕事ならやるしかありません。つまり、受注案件中心のワークスタイルだと、フリーランスになっても自分の自由が増えるわけではない。ということです。

しかし、私の場合はそもそもの仕事量が少ないので、そんなことを言っている場合ではありませんし、グラフィックやWEBの仕事があれば是非、ご連絡頂きたいのですが、ワークスタイルの考察記事としては先程書いた通りです。

この自由の無い状況を回避するためには、受注型から自分がコンテンツを生み出して稼ぐか、自分の時間を確保しやすい案件を受けるかでしょう。

前者は、自分でアプリを開発したり、デザインしたものを販売したり、電子書籍を書いて売ってみたり、後者であれば納期が短めで拘束時間の少ないロゴやバナーの案件を、打ち合わせなどに行く必要のないクラウドソーシングで受けることなどが、デザイナーなどのクリエイターの場合に考えられることです。

いきなりそういう形にシフトするのは難しいと思いますが、会社員時代にそういうことのきっかけになる種まきの作業をしておいて、フリーランスになってからは収入源を分散させて、同時並行的に受注案件と自分で発信するものをミックスして行うのが理想だと思います。

クラウドソーシングがもっとマッチング型にシフトすれば状況は変わるかもしれない

自分一人が生きていくのには、そんなにべらぼうに稼ぐ必要はありませんが、だからといって「程よく稼ぐことがなぜ、こんなに難しいんだ。」と日々実感しております。

程よく稼ぐためのポイントの1つがクラウドソーシングでもあると思っていますが、今の状況のままだとデザイン系の仕事はコンペが多過ぎて、選ばれないと報酬も0とリスクも高い状況です。

その点クラウドソーシングでも受注型の仕事は、1度仕事をしたクライアントの案件は同じ人に発注した方が、発注者にとっても受注者にとっても円滑に進みやすく、双方にメリットがあります。クラウドソーシングの仕事のリストを見ていると、フリーランスに出し方が良い(料金的にも時間的にも)細かい案件が山のようにあるのは事実ですから、それらがコンペになってデザイナーが疲弊していくよりも、企業と個人、個人と個人がうまくマッチングして、もっと上手く仕事が行き渡るようになるのではないだろうか、なって欲しいと思っています。

勿論そうなったらそうなったで、発注されるデザイナーとされないデザイナーの格差は生まれますが、そろそろ何でもコンペになるクラウドソーシングの流れから、新しい動きが出てきても良いのではないかと私は期待しています。そして、クラウドソーシングでなくても、グラフィックやWEBの仕事があればお声がけください!