記者会見

【読書メモ】伝え方が9割/ブログを書くのにも活かせるテクニック満載

【読書メモ】伝え方が9割/ブログを書くのにも活かせるテクニック満載

伝え方が9割

ベストセラーの本はタイミングを逃すと読む機会を失いがちです。「伝え方が9割」も50万部越えの大ベストセラーの1冊です。そこまで売れているなら、逆に読まなくても良いかと天邪鬼に思っていましたが、著者の佐々木氏が博報堂にいたコピーライターの方ということもあり、デザインの仕事でも活かせるかもしれないと思い、手に取ってみました。

伝え方の実践的なテクニック集

文章であれ会話であれ、人は日々、誰かに何かを伝えて生きています。しかし、その伝え方次第で物事がうまくいったり、いかなかったり。それにも関わらず、伝え方の授業というのは学校でもありません。でも、上手く伝えるためのテクニックというのは確実にあり、それを言葉のプロであるコピーライターの著者が、わかりやすい例を上げながらレクチャーしてくれるという内容の本です。

Amazonのこの本の紹介ページにも、1つの例が上げられています。

なぜ伝え方で結果が変わるのでしょう? 

たとえば、好きな人がいるとします。
でもその人は、あなたのことに少しも興味がないとき、
何と言ってデートに誘いますか?

「デートしてください」

こう言ってみました。あなたのピュアな気持ちそのままですね。
これだと断られる確率が高いですよね。
ですが、コトバ次第で結果を変えることかができます。

「驚くほど旨いパスタの店が
あるのだけど、行かない?」

こう言ってみました。相手は行っていいかも、と思う確率がぐんと上がるコトバです。
どちらにしても、実は「デートしませんか?」という同じ内容なのです。
同じ内容なのに、伝え方で結果が変わってしまう。
これは驚くべきことと思うかもしれません。
ですが、あなたは今までの人生で、「伝え方で変わるのでは?」と、
うすうす気づいているのではないでしょうか。

非常にわかりやすい例です。この手の話はデザイン会社で働いている時にも聞いたことがあり、そりゃそうだろうと読み始めた時には思っていました。しかし、このように誰でも理解出来るレベルで、実際に使うようなシチュエーションの例が多く出され、これだけ体系分けされた伝え方の知識が学べる本はそうはないはずです。

実際に昨日のブログのタイトルで使ってみた

本書に出てくる伝え方の1つに「「赤裸裸法」で体温を感じさせる」というものがあります。文字通り、ストレートな言葉で伝えるだけでは無く、自分の赤裸々な感覚を言葉にすると、言葉が生き生きしてくるというテクニックです。

例を上げると、「君のことが好きだ」と伝えるよりも、「毎晩眠れないほど君が好だ」にするとより生き生きと相手に伝わる言葉になります。まぁ、この例のように使うのは恥ずかしいですが、これはブログのタイトルで使えるかもしれないと思い、早速昨日の記事で使ってみました。

サバイブログは、毎月の売上も公開しているほどの、東京から田舎にUターンしたクリエイターの赤裸々な毎日のブログです。ですから、この方法は使えそうだ!とひらめきました。そして、付けたタイトルがこちらです。

もう泣きたい…クラウドソーシングのコンペで1番凹むパターン

ブログのタイトルはあまり長くない方が良いというのが基本です(検索結果の表示の関係や、SNSで拡散する場合に長すぎると全部入らなかったりするため)。ですから最初は、

「クラウドソーシングのコンペで1番凹むパターン」

というタイトルで書いていました。伝えたいことは書いていますし、短くて良いかなぁと思いました。が、インパクトに欠ける。そこで赤裸々感を考えて「満身創痍…クラウドソーシングの」や「意気消沈…クラウドソーシングの」なども考えてみましたが、四字熟語だとイマイチ赤裸々感が伝わってきません。改めて、どれくらい凹んだのかを考えてみました。すると…「泣きそうなくらい凹んだ」と自分の赤裸裸な気持に気付いて、「もう泣きたい…クラウドソーシングのコンペで1番凹むパターン」に決めました。

赤裸裸法の効果は

効果は見事にありました!最近は立て続けにクラウドソーシング関係の記事を書いていたのですが、その中では昨日の記事が1番多く見られています。

理由を考えてみると、サバイブログはFacebookページと、私のFacebook経由での訪問者が1番多いブログです。つまり、見に来てくれている人の殆どは私のことを知っているわけです。ですからFacebookのタイムラインを見ていて、「もう泣きたい」という言葉を見ると、心配してか冷やかしか、色々あると思いますが、一先ず何事かと気になった方が多かったのではないでしょうか。

まとめ

このようにすぐに実際に使えるテクニックが、数多く収められた本書。正直に言うと、読んだのは立ち読みで、スラスラと1時間ちょっとで読めました。ですから、別に買わなくて良いかとその時は思ったのですが、後になって、何か文章を書いたり、企画を考えたりする時にも手元にあれば何度も見直す本だと感じました。

フリーランスになって感じることですが、勉強しようと思うと、ついつい学校で習った科目などのことを思い出してしまいます(あの時もっと英語の勉強しておけば良かったなぁ。というように)。しかし、世の中で生きていくためのスキルには学校で教えてくれないことでも、テクニックを知ることによって、飛躍的に効率が良くなったり、上手くいくようなことが多くあります。「伝え方」というのも、まさにその1つに入るでしょう。

そういうわけで、ベストセラーはベストセラーなりに、本当に良い本でした。次は「統計学が最強の学問である」でも読んでみようかなぁ。