【クラウドソーシング】気付かないうちに権利を侵害!?フリー素材の著作権について
今日外出していると、使用しているクラウドソーシングの事務局からこのようなメールが届きました。
Layers様にご提案いただいた作品についてですが、
ご覧いただいたメンバー様から、第三者の知的財産権を侵害する恐れがあるのではないか、とご報告いただいたため、
ご連絡を差し上げております。
え!?と驚きつつも、フリー素材を提案する作品で使用することはよくあるので、「何か使ってはいけないものを使用してしまったのだろうか…」と思いつつ、確認のために急いで帰宅しました。
フリー素材のフリーとは
デザイナーの方でフリー素材を1度も使ったことのない方、いますでしょうか?サバイブログでも以前「お勧めフリー素材/WEBの世界はフリーとシェアで溢れている」という記事で、今はフリー素材の種類がかなり増えており、質も上がっているので、ぜひ使いましょう!という内容を書いています。何でも自分で1から作るよりも、使えるものは使った方が時間も短縮できて、結果的に質が上がる場合も多くあります。しかし、気を付けなければならないのが、フリー素材ならばどう使っても良いのか、という問題です。
大きく分けるとフリー素材には、
- 個人利用、商用利用ともに可能
- 個人利用のみ可能(商用利用の際は有料、無料だが制作者に連絡が必要)等
の2つがあります。あとは個人利用、商用利用ともに可能でも転売は禁止という場合も多くあります。クラウドソーシングで使用するということは、明らかに商用利用なので、それに準じた方法で使用できるフリー素材を使わなければいけません。
今回のケースは複雑
そして今回の私のケースですが、ロゴのコンペで使用している素材が商用利用不可のものではないかと、他のコンペに応募されている方から指摘があったというものなのです。
確認したところ、メールに添付されていたその素材のURLの先は私の見たことのないサイトで、自分の使った素材のライセンスを確認するとそこには「個人利用、商用利用ともに可能」となっていました。問題はこの別々のサイトの素材が酷似しているという点です。素材を作った人の制作の経緯までは、こちらではわかりかねますから、その人が著作権を侵害して作ったのか、どうなのか、はわかりませんが誰がどう見ても同じモチーフであることは確かです。
報告した方がいてこのようなことになったわけですし、何か今後トラブルにつながっても大変なので、悪意があってやったことではなく私が使ったものは商用利用も可能なものでしたと説明し、事務局には納得して頂いて、念のためにその素材を使用した提案作品は削除しました。
海外の素材には特に注意
日本のフリー素材に関しては、ライセンスの説明も日本語で書かれているので、しっかり読めばそれに従えば良いのですが、フリー素材の種類的には海外のものの方が圧倒的に多くあります。しかし、今はブラウザに翻訳機能も付いていますし、ライセンスに関してのことは目立つように書かれていますので、英語であっても見ればさほど難しいものではありません。
バタバタと慌ただしく作業していると、ついついおろそかにもなってしまう点ですが、素材を使った作品が世に出回ってから何か問題になったら、取り返しの付かない場合もないとはいえないので、十分に気を付けましょう。
まとめ
今回の件は、結果的には私は悪くありませんが、今後の仕事でのフリー素材の使い方を考える貴重な経験になりました。
フリー素材の中には、著作権の判断がしづらいモチーフも多くあります。例えばハートだったり、星だったり、余程特徴のあるものであればわかりやすいですが、オーソドックスなものであれば、どれがどの素材なのか、またはオリジナルか、区別が付きません。このような素材は他にも多くあるので、今回起きたような問題は今後増えてくるかもしれません。
便利さと引き換えに起きている問題ともいえるかもしれませんが、ちゃんとライセンスを確認して使用すれば、大きなトラブルになることはないと思うので、便利なフリー素材、上手く活かして作品を作っていきましょう!