はりまや橋

イケダハヤト氏の高知移住に東京から愛媛へのUターンブログなので乗っかってみた

イケダハヤト氏の高知移住に東京から愛媛へのUターンブログなので乗っかってみた

はりまや橋

イケダハヤトは高知県に移住します。ブログタイトルを変えました→ : まだ東京で消耗してるの?

WEBで異常に賑わっているこの記事、昨日は朝起きて、この記事を見て、「共感する方は仲間になってください。熱いメッセージお待ちしてます。ゼロベースな状態なので、ぜひ一緒に何かやりましょう」とメールアドレスも掲載されていたので、一先ず、先に東京から愛媛にUターンして、そのログを日々残すブログを書いている私としては、高知も同じ四国つながりということでメールをし、三重の友人から「イケダハヤト高知に移住するらしいね」と連絡がきて、それについてやり取り。そして、夜は東京の友人から同じく「イケダハヤト高知に移住するらしいね」と連絡が来てそれについてやり取り。勝手にイケダハヤト氏一色の1日でしたw

そして、今朝は送ったメールの返信も頂き、少しやり取りさせてもらい、今もこうして乗っかってブログを書いているので、本日もイケダ氏DAY継続中です。

しかし、本当にスゴい話題で高知移住に対して賛否両論の意見が、ネットで、ブログで飛び交っています。批判的な記事も敢えて批判して、ネタ的にエッジの立った記事が多く興味深くいくつかの記事を読みました。しかし、サバイブログ的には、イケダ氏よりも一足早く、東京から愛媛にUターンした実体験があるのと、性格的に俯瞰して中庸なものの見方をするので、エッジの立っていない普通の記事を書いてみたいと思います。

移住の議論をする前に多様性を受け入れるべきだ

私の結論としては、東京にいた方がメリットがある人も入れば、地方に移住をした方がメリットがある人もいる。という考えです。普通ですね、面白くないです。

面白くないので、ここでエピソードを1つ。自分が東京のデザイン会社を退職する前に、他にも辞めようかと思っている沖縄出身の後輩がいました。私は彼に、「辞めたら沖縄に戻るの?」と聞いてみましたが、きっぱりと「それは無い」との返答がきました。理由を聞いてみると、沖縄でデザインを学んだ同期も、仕事がないので東京に出てくる人は多いそうです。しかし、忙しかったり、会社と合わなかったりして辞めていく人も多く、その中には勿論、沖縄に戻る人もいます。そして、そういう人たちは都落ちの人々というイメージで見られるそうです。そういうこともあり、自分はそうじゃない、という気持もあったのでしょう。

そして、私も退職の相談を上司にして、「辞めたら地元に戻ろうと思う」と話すと、「そうかぁ〜、夢がなくなったのかぁ」と言われたことがあります。その時は、辞めたかったのでそんなに反論もしませんでしたが…。

どちらのエピソードも東京から地元に戻るというだけで、都落ちだの、夢敗れただの、レッテルを貼り過ぎです。私もまだ30過ぎでこれからの人生、たぶんそれなりに長くあるでしょう。その時に住む場所を考えるということは大変重要なことです。そして、それは同じ職業だから、同じような環境だからというだけで一律に誰でも同じ場所が良いというわけではない時代です(キャリアアップの道筋が明確に1つあった時代は、それに伴い場所も限定されたかもしれませんが)。

ですから、東京に住んだ方がメリットがあるデザイナーもいれば、地方に移住をした方がメリットがあるデザイナーもいます。普通ですね、面白くないので次にいきます。

問題は選択肢を知らないこと

私は退職する前に両極端な考えが浮かんでいました。1つは会社まで十分に自転車で通える三軒茶屋に住んでいたのに、さらに近くなって便利そうな恵比寿の(三茶より)高いマンションに引っ越すか、家賃だけで10万近くもするコストを考えると、田舎に戻るか、です。

丁度、このタイミングで私はクラウドソーシングのロゴデザインのコンペに試しに応募してみたり、クラウドソーシングのセミナーに話を聞きに行ったりしていました。そんな中で、コンペに応募したロゴも採用されたものがあったり、退職後にスキルアップのために通ったWEBのスクールで、デザインだけでなくコーディングも学んだり、そこでも様々なクラウドソーシングサービスの説明会にも出てみたり。そうやって、これならどうにかデザインの仕事の無い地元に戻ってもやっていけるのでは!?と思い、恵比寿へ引っ越す選択肢は消え、地元に戻ることにしたわけです。

つまりワークスタイルとして、会社勤め以外の選択肢がなかったら、地元には戻っていなかったでしょう。それに各種SNSやSkypeなどの遠隔で仕事をするためのサービスの充実、そして、それらを使いこなすことができことで選択肢が増え、地元に帰ってもデザインの仕事で収入を得ることができています。

地方に移住をするしない以前に、そういう選択肢があることを知っているか、また移住や遠隔勤務を可能にするサービスが多くあることを知っているか、これらは今の時代を快適に生きていくには必要不可欠なことでしょう。

移住に向かない人の向かないことを書いた記事で、移住する人を否定することは不可能

今回の高知移住を否定している殆どの人は、自分が地方移住に向かない人たちです。その人たちが、自分はいかに地方移住に向かないかということをブログに書き綴っても、構造的に地方に移住する人を否定することはできません。それは、何度も書いていますが、東京にいた方がメリットがある人も入れば、地方に移住をした方がメリットがある人もいるからです。

ちなみにこのサバイブログでも、「田舎に移住したいと思う前に知って欲しい“里山資本主義”の現実」や「「コンテンツイエローページ松山」のイベントに参加して感じた地域に根ざしたブランディングを行うということ」という記事で、ファッション感覚で田舎に移住してもうまくいかないことが多いので、良く考えようという記事を書いています。

しかし、現地にも足を運んで、情報収集もして、考えた上で移住するのであればするしかないでしょう。少なくとも、批判的なブログを書いた方が上げているような田舎のデメリットに、イケダ氏が気付いていないということはまずないでしょう。

しかし、実際に移住して見たら思ったより合わなかった、大変だった、東京の方が良かった、ということはあるでしょう。それは、私でも思うことがあります。予定外、計算外のことを上げたら切りがありません。でもそれも、住むということの概念次第だという側面もあります。

移住 = 永住ではない。そもそも永住ってなんだ

住むといことを考える時に、ついつい無意識のうちに住むことは = 永住だと思っている場合が多いように思います。それは、生きていくのに衣食住は重要ですから、DNAレベルでも住む場所を失うことへの恐怖感があるからかもしれません。移住だって同じです。移住 = 永住ではありません。合わなければまた移住すれば良いんです。

私も今はまだ愛媛に戻ってきた半年くらいなのと、戻ったタイミングでフリーランスになったため実家に住んでいます。しかし、さすがに田舎過ぎるので松山くらいには出ようかと思っています。そして、漠然とですが、他にも面白そうなところがあれば、この先も移住というか移動すれば良いと思っています。

東京も大学から12年間住んでいましたが、10年以上も住むとどこでも飽きます。それは住み心地がよくて良い場合もありますが、場所からの刺激が減るのは確かでしょう。

こんな人は地方移住に向かない

最後に私の思う、こんな人は地方移住に向かないという例を上げておきます。

  1. 都市部でしか無い産業の仕事に就いており、それを変えるつもりもない
  2. 物欲がかなり強い
  3. 一人でいることに耐えられない

1は、仕事がなくなるので、地方移住は無理です。たまにそういう人から、「お前の仕事はどこでもできて良いよなぁ」と言われますが、確かにその通りだと思います。

2は、物自体はAmazonでも他のネットショッピングでも買えますが、色々物が欲しい人は手に取ってから買いたい、試してから買いたい場合が多いので、東京は天国でしょう。そういう人は地方に移住したいと思わないでしょうね。

3、これは難しいところです。本当に過疎地でそもそも人がいなければ、一人でいることに耐えられない人は無理でしょうが、人がいるところでそのコミュニティに入ると、毎日のようにその人たちと絡むことになる可能性もあります。東京との違いは、コミュニティ自体の数が少ないので、嫌になったら他のコミュニティに移動ということが簡単にできないことです。ご近所さんとは仲良くしましょう。

まとめ

というわけで私のスタンスとしては、東京にいた方がメリットがある人も入れば、地方に移住をした方がメリットがある人もいる。しかし、東京にいること以外の選択肢を知らずに、地方なら生活コストなどを抑えられもっと自分のしたい生活ができるのに、東京に居続けている人もいる。その人たちに、地方移住という選択肢があることを伝えてあげるのは重要だということです。

この役割に、ネットで影響力のあるイケダ氏はピッタリなのではないでしょうか。地方移住の良い点も悪い点もリアルに伝えてくれることを楽しみにしています。

ちなみにメールを送ったのは、東京からの四国移住ということで勝手に親近感を感じたためです。そして、お互いに地方移住に関して、地方のクリエイターに関して、色々と話せることがあると思うのでトークイベントでもできればなぁと思っています。それも色々な人の選択肢を増やすことにつながるはずです。

※TOPの写真は私の高知の思い出で、CSS Nite in TOSA vol.2に行った時の写真です。高知ではりまや橋で写真…、普通です、今回は普通のことを書いた記事でした。