なぜグラフィックデザイナーはWEBデザインを制作するのが苦手なのか考えてみた
デザイン会社でデザイナーとして働いていた頃、紙媒体などのグラフィックデザインが中心だったのですが、WEBデザインもデザインだけは行っていました。
そういう経験があるので、WEBデザインのスクールに通い始めた時も楽勝でしょう!と思っていたのですが、結果は色々なところでつまづきまくってしまいました…。
しかし、グラフィックデザイナーからWEBデザイナーに転職する方、スキルアップとしてWEBデザインも学びたいという方、仕事の都合でやらないといけなくなった方なども多いと思うので、「なぜグラフィックデザイナーはWEBデザインを制作するのが苦手なのか」について考えてみました。
理由1:紙のデザインもWEBデザインも違いはないと思っている
紙に印刷されれば紙のデザイン。PCの画面に表示されればWEBデザイン。同じデザインにあることには変わりない!という気持がグラフィックデザイナーにはあるはずです。
WEBデザインの仕組みについても理解してしないことが多いので、画像として切り出してペタペタ貼っていけばWEBサイトって出来るんでしょ?と思っています。
昔行われていたテーブルレイアウトがDTPのレイアウトに近いので、そんなイメージを持ったままのデザイナーがほとんどでしょう。
理由2:ユーザーが使うという意識がない
紙媒体のデザインでもターゲットはいますし、勿論そのターゲットに合わせたデザインを行っています。
高齢者が見る場合は文字のサイズを大きくしたり、子供が見るならイラストを使って興味を引くなどユーザーを意識してします。
しかし、印刷されたものは動かないので、それをユーザーが使うという認識はあまりありません。
ブラウザによって表示の仕方やフォントに違いがあったり、ユーザー側で表示の大きさを変えることが出来たりするという感覚は、紙媒体ばかりをやっていると掴みづらいものです。
その上、ユーザーのデバイスによっての見え方の違いなどの問題も出てくると、もうパニックです…。
理由3:そもそもWEBデザインがどうやってできているのかわかっていない
どうやら今のWEBサイトは画像と文章をペタペタ貼付けて出来ているわけではないし、ブラウザやデバイスで表示も違えば、ユーザー側で表示の大きさなども変えられるらしい…。
何か自分のイメージしていたものと違う…。
ということは、そもそもWEBサイトってどうやって出来ているんだ!?
と最終的には根本的によくわからなくなってしまいますw
これに加えてSEO対策なども加わってくると、人だけじゃなくてコンピューターにも読まれやすく、わかりやすくしないといけないの!?となってきて更にパニックです。
とにかく最初は全体像を理解しよう
このようにグラフィックデザイナーの勝手なWEBデザインの制作のイメージが、実際とはかけ離れたところにあり、
グラフィックデザイナーさんにWEBサイトのデザインをお願いしたら、
無茶苦茶コーディングしづらいものが上がって来た…。
ということにも繋がって来るのだと思います。(昔の自分を振り返ると、どれだけコーディングしづらいデザインを制作していたことか…)
そうならないためにも、HPがどうやってできているのかという全体像を早いうちに理解しておけば良かったと思います。
- HTMLでサイトの文書構造が出来ている
- CSSで見た目を制御している
- javascriptなどで動きを付けたりしている
これくらいの知識でもあるのとないので、大分違ったかもしれません。
HTMLやCSSなどそれぞれのことを突っ込んで細かく説明してしている本やサイトは数多くあるんですが、グラフィックデザイナー向きにWEBサイトが出来上がっていく全体の流れや、WEBサイトの全体像がわかりやすく書かれた物があっても良いのになぁ、と感じます。
デザイナーみんながWEBデザインをするわけではないですが、WEBと全く関係なく紙媒体だけで展開されることも少ないですからね!
SURVIBLOGでも、機会があればグラフィックデザイナー向けのWEBサイトはこうやって出来ている。という記事をかいてみたいと思います。