キーボードとサラリーマン、OLの人形

受注者だからこそわかる『クラウドソーシング』のロゴの発注のコツ

受注者だからこそわかる『クラウドソーシング』のロゴの発注のコツ

キーボードとサラリーマン、OLの人形

サバイブログだけを見ていると、「【クラウドソーシング】ロゴのコンペで採用される7つのポイント」や「【クラウドソーシング】粘って提案し続けたロゴが本日採用!」などの記事書いていますから、ロゴのコンペで採用されまくっていると思われる方もいるかもしれませんが、勿論、採用された数の何倍ものロゴが不採用でNo MoneyでFinishしています。(←古いですか!?)

そういう場合でも、このロゴが採用されました!という連絡は来るので、いつも必ずチェックするようにしています。そこには発注者が選んだ理由と、発注してみての感想のようなものも書かれており、今後のロゴ制作での参考になるヒントが多くあります。

しかし、そういうことなら案件の説明のところにそう書いておいてよ!と思うようなことが、この最後のコメントで書かれている場合も多くあるので、その辺りも含めて、「受注者だからこそわかる『クラウドソーシング』のコンペでロゴを発注する場合のコツ」について書いてみます。

丸投げはお互いのために良くない

まず、案件の説明文を読んで驚くことがあるのが、何のロゴを作るのかも書かれていない案件があるということです。
「ロゴデザインをお願いします。納品データはJPGで」くらいの勢いのものが、実際にあります。私は実際にこういう案件の発注者の方に対して、メッセージで、「何のロゴを作るのですか?業種は何ですか?」などの質問を送ったことがあります。返信では、「失礼しました!」と書かれており、本当に忘れていたのか!ということがありましたw つまり、ロゴやデザインの発注をしたことが無い人に取っては、自社のロゴのコンペを開催するなんて未知数のことだということです。そして、クラウドソーシングにはそういう発注者の方も大勢いらっしゃいます。

ですから、受注側もそれを意識して制作に取り組まないといけませんが、発注者側も案件に対して公開できる情報は、なるべく全て案件の説明に書いて頂きたいです。そうでないと、価格が高ければ応募数は増えるかもしれませんが、的外れなロゴが大量に提案される可能性があります。

  • 何のロゴを作るか(ロゴの名称)
  • ロゴの名称の表記の仕方(日本語か英語か。英語なら大文字か、小文字か など)
  • ロゴを作る経緯
  • 色味(コーポレートカラーが○色だから合わせて欲しいなど)
  • 利用用途(HPで使う、名刺で使う、看板にする、Tシャツにする など)

これくらいはしっかりと書いておけば、そんなに的外れなロゴが提案されることも少ないと思います。

具体的なロゴのイメージを提示することの善し悪し

難しいのが、発注側にロゴの具体的な完成イメージがある場合のその伝え方です。今までに実際にあった例でいうと、

  • 発注者が手描きで描いたラフを添付している
  • ○○のロゴ風のように既存のロゴをサンプルに提示する

などになります。これは作る側としては、非常にありがたいのですが、本当にそのままのロゴが大量に提案されることになります。中には発注者の方が「○○のロゴ風でフォントも同じものを希望」などと書かれている場合もあり、それ大丈夫か!?と不安になることもあります。

それは極端な例ですが、ラフやサンプルを添付する場合は、それをどの程度踏襲して作業をして欲しいのかを一言でも書いていただけると、良いロゴの提案が増えるはずです。
手描きのラフを付けた場合も、「自分はIllustratorなどが使えないので、このラフ通りのイメージで、それを見映えよくキレイにして欲しい」という意図なのか、「ラフはあくまで参考ですので、さらに良い案があればどんどん提案してください」ということなのか、これらの一文があるだけで、受発注側どちらにとっても良い結果になるはずです。

そして、既存のロゴを参考にする提示する場合は、そのロゴの何を参考にして欲しいかがあると非常に助かります。「カワイイ、格好良い」などの雰囲気なのか、「色味」なのか、「フォント」なのか、丸パクリでは流石にオーダーとしても不味いと思うので、このような指示の仕方が良いと思います。

こまめに追記をする

最初にも書いた通り、クラウドソーシングでロゴを発注する方には、初めてそのようなことを行う方々も大勢います。ですから結局のところ、「ロゴが提案されてみないと何ともわからない」といのも本音だと思います。そういう場合は、提案されたロゴを見てなんかイメージと違うロゴが多いなぁと思ったら、思った感想を案件の説明に追記してください。

  • 企業ロゴになりますので、もっと厳粛なものにしてください
  • HPで使うので、シンプルなロゴにしてください
  • 使う媒体はモノクロが多いので、それでも映えるロゴにしてください

など、何でも良いので、このまま提案数が増えてもしっくりこなそうだ…。という時は早めの追記が有効です。最近あった追記には、「もっと格好良いロゴをお願いします」という直球のものがありましたが、このような文章も非常に良い効果があります。業種によってはどうしても、泥臭いイメージや地味な仕事もありますから、それをそのまま表現するのでは無く、「格好良いロゴ作ってよ!」というのはとてもわかりやすい指示になるはずです。

でも、期限ギリギリに、どんでん返しのような追記をするのは避けて欲しいです。まぁ、そのタイミングで思ったのならしょうがないのですが…、受注側としては辛いですね。

まとめ

このブログを見ている人で、ロゴの発注なんて縁がない。と思っている方も大勢いると思います。しかし、今はスタートアップバブルで日々、新しい起業やサービスが生まれ、それらにはロゴが必要になります。それに、個人のブログだけどロゴは格好良くして欲しい。地域の集まりやサークルのロゴを作りたい。等々、日々の案件を見ていてもこんなにあるのか!と驚くくらいロゴの業種や用途も数も多くあります。

そんな時に、数万円で100案程の提案があるクラウドソーシングのコンペは非常に使えるサービスです。今回書いたようなポイントを押さえるだけで、提案数もクオリティも上がるはずなので、自分がロゴを発注することがあれば是非、参考にして頂ければと思います。

クラウドソーシングのロゴのコンペは、本当に発注者に取ってはかなり美味しいサービスです。受注者にとっては、選ばれなければ美味しくありませんw ですから発注者こそ、このサービスを活かすことをオススメします!