子供の洗髪

1000円カットとクラウドソーシングによる報酬破壊の共通点

1000円カットとクラウドソーシングによる報酬破壊の共通点

子供の洗髪

だいぶ髪も伸びてきたなぁと感じていたら、前に地元に戻ってから初の散髪へ、1000円カットに行ってから2ヶ月以上が経っていました。その時の感想は「人生初の1000円カットへ。気になる時間と仕上がり具合は…」という記事に書いています。読んでくれた友達の中には、既に散髪は1000円カットを利用している人もおり、今日は友達から1000円カットを更に越える490円カットに行ってきた、という連絡をもらいました。普通に美容室でカットすれば、5,000円近くかかることも普通です。このような価格破壊がおきているものといえば、個人的に真っ先に思い浮かぶのがクラウドソーシングによるデザインの報酬価格破壊です。今回はそれらの共通点から、なぜ、そのようなことになっているのか、考えてみました。

まずは気になる490円カットのクオリティは

その仕上がりがどうしても気になったので、友人に聞いてみました。返ってきた答えは、私が1.000円カットに行った時の感想と大体おなじで、かなり大雑把ではあるが、まぁ普通の仕上がりにはなっている、というものでした。そして面白いのが、その仕上がりを見た友人の奥さんの感想は「今までで1番おしゃれ!」だったそうですw

半分冗談の感想ではあると思いますが、価格が安いからといって、クオリティが極端に落ちるわけでは無いということの、わかりやすい一例だと思います。

低価格のロゴのコンペ

次にクラウドソーシングの話ですが、報酬破壊の件で話題に上がるのがロゴデザインの価格です。特にコンペでは2万円程の価格で、100案くらいの応募があると謳っているクラウドソーシングサービスが多く、しっかりと応募要項を書いて、無理難題でなければ、そのくらいの応募総数があることはよくあります。

しかし、この価格に件に関しては、報酬破壊で価格が下落する流れと別に、上昇している流れもあります。詳しくは「本日もコンペで採用!クラウドソーシングも好景気の影響が!?」という記事に書いていますが、結局、数は集まってもクオリティの高いちゃんと選考候補に残るようなものが応募されるには、ある程度の価格で募集した方が、該当作品が無いというようなことにもならないため、30,000円〜50,000円、もしくはそれ以上の価格のコンペも増えています。

この価格だと、コンペに応募して採用されると、デザイナーとしてもかなり嬉しい価格でやる気もでます!

それでは次に、安い場合の例を見てみましょう。

安さに合わせてクオリティは落とせない

個人的な基準としては、10,000円以下のコンペには応募はしません。しかし、こんな案件があるのですがいかがですか?と連絡がくることがあったり、低価格でも面白そうな案件もあるのは確かです。

先日も、応募してみませんか?とお誘いメッセージがきたので、10,000円以下のコンペに1つ応募してみました。募集要項も丁寧に書かれており、デザインも作り安い案件だったので、価格の割には応募数も結構ありました。そして、私も他の案件と変わらず何案か制作して応募 → メッセージで感想、修正依頼が来たので答えて提出 → しかし、他の方の応募で自分より評価の高いものがあるため追加案を作りさらに提案。と今はここの状態です。

結局、結構な案を作りましたが、受注者の評価はそこまで得られてないので、このコンペは選ばれないでしょう。このエピソードで何が言いたいかというと、価格が安くなったからといってデザインの質や提案数を落とす、減らすことは非常に難しいということです。

これは1,000円カットでも同じ構造で、5,000円が1,000円になったからといってクオリティを5分の1に落とせるかというと、そんなに器用なことはできません。

クラウドソーシングで省けることは

しかし、1,000円カットの場合はサービス面を究極にカットして、時間を短くし、客の回転数を上げて成立しています。髪をカットする以外のコミュニケーションがあるわけでもなく、髪質や髪型の悩みに乗ってくれるわけでもなく、とにかく早くカットします。そして、ハズレの人に当たるとヒドいこともなくは無いようですが、当たりの人もいるので結構まともなクオリティで仕上がることの方が多くありそうです。

このように1,000円カットはサービス面を省いて成立していますが、クラウドソーシングの安い案件で省けることとはなんでしょう?正直なところ自分でも答えがでません。この価格でこんなにまともにデザインするの!?とか、こんなに応募総数が集まるの!?ということが実際にあるためです。コンペの場合は、安いからといって価格なりのデザインを出して採用されることはまずないでしょう。

利用する側が利益が出る利用方法で使うしか無い

上記のような価格の問題で、クラウドソーシングはよく叩かれています。こんなサービスがあるから、デザインの報酬破壊が起るのだと。そして、見積とアイデアや参考作品を出させるだけ出させておいて、今回は価格が合わないためこの案件は辞退しますというケースもよくあります。本当に価格が合わなかったのか、応募者の参考作品の質が低かったのか、それともこうやってアイデアだけを盗みたかったのかは、応募者側にはわかりませんが、このような問題があることも事実です。

しかし、実際にクラウドソーシングを売上の中心にしているクリエイターの方もいますし、私のように住んでいるところでデザインの仕事が無くても、クラウドソーシングのおかげで収入が得られている人もいるのは確かです。ですから結局は、使う側が上手く利用して、自分に利益が出る利用方法でサービスを利用するしかない、ということになります。

今回も身も蓋もない結論ですが(サバイブログではそういう場合が頻繁にありますw)、バッシングされて非難ばかりされるようなサービスではありませんし、クラウドソーシングさえやればフリーランスでも仕事があって儲かる!といった救世主的なものでもありません。でも、収入の選択肢を増やしていることは確かです。

ですから私としては、クラウドソーシングなんて今回初めて聞いた、使ったことは無いというクリエイターの方がいれば、登録して案件を見たり、試しに1つ応募してみることをオススメします。手軽にできることはサクッと試すのが1番早い方法です。

ちなみに今月は友人の結婚式で上京するので、その際に5,000円程で美容室でカットしますが、またその次は1,000円カットに戻るでしょう。このように、選択肢が増えることは良いことですよ!