「笑っていいとも!」最終回を見て感じた青春時代の影響の大きさについて
3月31日に32年の長い歴史に幕を閉じた「笑っていいとも!」。当日は見ることが出来なかったので、遅ればせながらネットに動画が上がっていたので、昼の最終回と夜の「笑っていいとも! グランドフィナーレ 感謝の超特大号」を見させて頂きました。見られた方も多いと思いますが、特に夜のビックな芸人たちの奇跡の競演は面白く、後半のレギュラーメンバーからのタモリさんへのスピーチはちょっと感動していまいました。
普段の生活ではニュースと大河ドラマ以外は殆どテレビを見ない自分が、なぜ、「いいとも」の最終回はチェックしなければならないような気持に至ったのかと考えてみると、改めて中高生くらいの、青春時代に受けた影響というのはかなり大きなものであると再認識することができました。
興味がないものの記憶は青春時代で止まっている
実家に戻るまで8年近くテレビの無い生活を続けていたので、新しい芸人やアイドルは、本当に誰が誰だかわかりません。しかし、特にバラエティが好きでたまらないというわけでもないので、何の不自由も感じたことはありませんでした。
逆にテレビをよく見ていたのは中高生時代です。今回のグランドフィナーレでは、その時に見ていた「ダウンタウン」や「ウッチャンナンチャン」、「爆笑問題」や「ナインティナイン」、それに「明石家さんま」までが一堂に会しているわけですから、面白くないわけがありません。まさに青春時代に、笑わせてくれた芸人たちが奇跡の競演を果たして、生放送でカオスのような面白いことになっていたわけです。今のお笑いは殆どわからない自分でも、とても楽しめた最終回でした。
これと同じようなことが、世の中で多くの人に起きているのが音楽に対してではないでしょうか。
「音楽の“有料聴取層”減少/趣味は高級なものになったのかも知れない」でも書きましたが、音楽にお金をかけない大きな理由の1つに「現在保有している音楽で満足している」というものがあります。このような人たちは特に新しい音楽との出会いを求めるわけでもなく、自分が音楽をよく聞いていた時代の曲 = 「青春時代に聞いていた曲」を今でも聞き続けています。そして、それで特に困ったこともなく、自然と音楽に割く時間もお金も減っていっているのでしょう。
私はDJをしたりすることもあるので、日々、新しい音楽をチェックすることが日課のようになっていますが、世の中にはテレビでバラエティをチェックすることよりも、音楽をチェックするのが青春時代で止まっている人の方が圧倒的に多いんだろうなぁ(自分とは逆だなぁ)と考えてしまいました。
最後のスピーチで感じたバラエティ番組との別れ
大物芸人も楽しめましたが、つい感動してしまったレギュラー人からのタモリさんへのスピーチ。この感動は、個人的になんだったのかと思うと、「いいとも」終了ということでの、もうバラエティをチェックして見ることも無いんだろうなぁ。ということのように感じます。
新しい番組を追いかけていないので、今やっている番組がわからないし、思い入れもない。そんな中で、何年もテレビを見ていない自分にもわかる「笑っていいとも!」という番組が終わってしまうことは、バラエティ番組との別れのような気持であり、自分の趣味趣向や感性は、歳と共に変化していくということを実感した瞬間でもありました。
青春時代は今の自分のスタイルにも大きな影響を与えている
もう1つの感動のポイントは、この体験が東京ではなく、実際に青春時代を過ごした地元で実家であることも大きな要因であると思います。
長かった東京生活から、いきなり田舎の実家暮らしに戻ったので、自分のライフスタイルやワークスタイルも、青春時代に受けた影響が大きいし、さらにそれは時間が経って変化もしているということを客観的に見れたのだと思います。
まさか田舎が嫌で東京に行ったのに、終わるなんて想像もしていなかった「いいとも」の最終回を実家で見る日が来るなんて、世の中わからないものですね。しばらくはCDや本でタモリさんに浸っていたいと思います。