【読書メモ】クラウド会計ソフトfreeeマニュアル本「会社の経理を全自動化する本」
最近、確定申告シーズンに向けてフリーランスのための「全自動のクラウド会計ソフト freee」を特徴や使い方についてご紹介しています。
そこでfreeeのマニュアル本として毎回登場しているのが、私の顧問税理士でもある「廣升健生税理士事務所」の廣升氏が書いた「会社の経理を全自動化する本 全自動クラウド型会計ソフトfreee(フリー)でお金も手間もかけずに、らくらく経理」です。
書籍の発売は12月16日ということで少し先なので、本の制作に関わっているのでいち早く手に入れることができました。今日は朝から晩までこの本を片手に放置しっぱなしだったfreeeと格闘していました。
というわけで発売前ではありますが、全ページ読了しましたのでブックレビューしていきたいと思います。
まずは本を読むことに集中しましょう
freeeを使っている方でも、人それぞれ持っている経理の知識やfreeeの操作方法の知識のレベルは違うと思います。しかし、freeeはこれまでの会計ソフトとは違いfreee独特の処理の行いの方のため複式簿記の知識がなくても使いやすいという反面、複式簿記に慣れている方にとっては最初は使いづらく感じるかもしれません。
そして、freeeはその最大の特徴に「経理の自動化」があり、1度登録したことは次からは自動で行ってくれるという大変助かる機能が付いています(これをこの本ではこれまでの会計ソフトが洗濯板なら、freeeは全自動洗濯のようなものだとわかりやすく例えています)。
つまり、会計の知識がなくても扱いやすく、かつ経理を自動化できるという賢いソフトなのですが、このようなユーザー目線の新しい発想で開発されたからこそ、freeeには独特の処理や操作が多くあります。
というわけで、このようなマニュアル本の場合、読みながらfreee自体を操作したくなる気持ちはわかりますが、まずは本を読むことに集中して通読することをオススメします。
そうすれば、freeeの基本的な操作から自動化について、応用的な使い方から決算、会計の基礎まで学ぶことができて、最終的にはfreeeで簡単に確定申告ができる知識が身につく!という構成案になっています。
1つ1つのガイダンスが見開き1ページで完結するように、左は文章、右はfreeeの画面キャプチャーやチャートなどの図解というとてもわかりやすい作りになっているので、サクサクと読み進めていけるはずです。
freeeの使い方を中心に書かれているのでわかりやすい
freeeのマニュアル本なのだから、freeeの使い方を中心に書いているのは当然だろう!と思われるかもしれませんが、デザイナーの使うIllustratorやPhotoshopのようなソフトと違い、freeeの使い方を説明しようと思うと会計の知識も必要となってくるため、どちらも中途半端にしか説明されていない本しかなかったのがこれまでの現状です。
しかし私たちユーザーは、自分が税理士や会計士になりたいわけではありません。もちろん、会計の知識もあるに越したことはありませんが、それはfreeeで間違った記帳などをせずに経理処理の時間を短縮することが目的です。
ですから、身につけたいのはあくまでfreeeの使い方であり、その上で困ることなく日々の経理処理ができる知識も欲しいわけです。この本はそのような流れで書かれており、必要以上に経理の突っ込んだ内容が出てこないのが、読んでいて内容がスッと入ってきた理由だと思います。
「これは経費になるのか?」ということだけで何冊も本が出ているわけですから、会計を知識を網羅した上でfreeeの使い方も説明したような本を書いたら、とてつもなく分厚い本になるでしょう。
「会社の経理を全自動化する本」はそのあたりの、情報の取捨選択のバランスは非常に良い本なんです。
本を読んだらサイトと合わせて学習する
「会社の経理を全自動化する本」を通読すればfreeeでできることや作業の大まかな流れは、なんとなく掴めているはずなので、実際に放置しっぱなしだったfreee(私の場合はですが)に向き合ってみましょう。
しかし、本でわかったつもりでいても、実際に操作をしてみると細かいところでつまずくものです。そんな時に役立つのが著者の廣升氏の「廣升健生税理士事務所サイト」にある本とセットで学べる映像マニュアルです。
freeeで全自動化マニュアルの使い方 | クラウド会計特化事務所 廣升健生税理士事務所実際のfreeeの画面や本に載りきらなかったチャートも多く出てくるので、理解を深めるのにとても役立ちます。
そして、もう1つ使えるのが「freee ヘルプセンター」です。以前からその存在は知っていたのですが、freeeそのもののことやある程度の会計の知識がないと、ヘルプの内容を探すにも何と検索して良いのか、何を見れば良いのかわかりませんでした。
それも「会社の経理を全自動化する本」を読んでから見ると、格段にわかりやすく感じられました。
このように本だけで完結せずに、+αの方法でfreeeについて学べるのは使っていてとても助かります。
ギリギリになってまとめて処理をするのはやめた方が良い
年末なのでバタバタしてはいますが、確定申告の締め切り自体は来年の3月ですから、まだまだ時間もあるしfreeeを使えば余裕でしょ!と思っている方、それは間違いです!
いくら簡単とは言っても、1日2日で使いこなせるソフトかというとそんなことはありません。本には説明のためにも比較的わかりやすい一般的な例のことが書かれいますが、フリーランスで働いているとすべてがそのような条件に当てはまるわかりやすい取引で終わるわけではないんです。
例えば私の場合でいうと、微々たるものではありますがサバイブログから入ってくるアフィリエイトでの売上、クラウドソーシングでの手数料、クライアントの勘違いで分割で振り込まれたデザイン料、さぁどうやって処理をするんだ!?というものが結構あります。
そして、経理処理を円滑に進めるためには領収書など、必要な書類を日頃から整理しておくことも大切です。
さらにfreeeはクラウド会計ソフトですから、freeeのサーバーがメンテナンス中で使えないことがある場合もあるでしょうし、ソフトはアップデートしていきますから、本に掲載されていたころとは画面が違ってわからない!という可能性もあります。
確定申告締め切りギリギリまでfreeeを放置してしまうと、大変なことになるのはこのような理由です。
まとめ
私が少し制作に関わっていたり、廣升氏に顧問税理士をやってもらっていることとは関係なく、とても良くできた自身を持って進められる1冊です。
しかし、Illustratorのチュートリアルでもあるように、本とまったく同じようにやってもできないこともあるんです(それで苦労したfreeeの苦労話は別の記事で書きます)!
本を買っただけでは経理処理は終わりません!私のようにfreeeを放置気味の方は、とにかく読んだらfreeeに触って、わからないことはfreeeのサポートにチャットで聞きましょう!
というわけで、明日はfreeeのサポートにチャットで色々質問するので寝ます(毎回、ていねいに答えてもらっています)!