『黒子のバスケ脅迫事件』から考えるダークサイドに落ちない方法
少し前に「黒子のバスケ」脅迫事件の被告人意見陳述全文公開が話題になっていましたが、この事件や「秋葉原通り魔事件」、「マツダ本社工場連続殺傷事件」など、いわゆる「負け組の男」が犯人である事件を例に上げて、『「無敵の人」が増加する脅威』というタイトルで書かれたブログを読みました。
「無敵の人」とは
「黒子のバスケ」脅迫事件の被告人意見陳述全文公開2 で出て来る「無敵の人」という表現。元々はネットスラングで「人間関係も社会的地位もなく、失うものが何もないから罪を犯すことに心理的抵抗のない人間」を指していうそうです。そして、この事件の犯人自身も自分は「無敵の人」であり、
これからの日本社会はこの「無敵の人」が増えこそすれ減りはしません。日本社会はこの「無敵の人」とどう向き合うべきかを真剣に考えるべきです。
と語っています。
「死ぬ気になれば何でも出来る」という言葉がありますが、「死んでもいいから事件を起こしてそんな自分を生んだ社会に復讐する」ということですからこれは現代社会の生んだ大問題です。
そしてこのブログの記事にはもう1つ興味深いことが書かれていました。
「子供のいない独身者」が今後増加していくことです。子供のいる人の場合、「子や孫のため」という意識が、無謀な破壊的行動(環境破壊など)への抑止力として働きますが、子供がいない人にとっては「自分が死ねば世界も終わる→思い残すことはない」も同然であり、抑止力が弱まる(働かない)ことが避けられません。このような人は、将来への希望が失われた時点で「無敵の人」になる可能性が高く、社会の安定・結束にとって脅威です。
勝ち組、負け組の二元論で考えるとダークサイドに落ちやすい
「無敵の人」と「子供のいない独身者」に共通しているのは、どちらも国民総中流時代には一般的にだといわれた、ライフスタイルやワークスタイルの中に入っていないということです。
企業の採用は正社員よりも非正規雇用の方が多くなり、それに伴って所得の少ない人が増えれば、結婚、マイホーム、子供などこれまでの一般的であったものが維持できなくなってくるのは当然のことです。
しかし、一概に正社員の方が非正規雇用よりも幸せだといえるわけでありませんし、ライフスタイルもワークスタイルも多様化しています。それにも関わらず、価値観だけは変わらず昔のままの基準で「勝ち組」、「負け組」と二元論的に捉えていたのでは、「勝ち組」に入れない人はダークサイドに落ちる可能性が高くなってしまいます。
自分の意志で行動を起こすことの重要性
今の自分の状況も収入面などでみれば完全に負け組です。30過ぎと言えばデザイナーでも、アートディレクターなどの責任のあるポジションについて給料も上がる人が出て来る年頃ですから、田舎に戻って実家でフリーランスをスタートし、今はまだ売上が10万あるか、ないかという状態である。ということにだけフォーカスして考えてしまうと気が滅入ってしまうこともあります。
しかし、夜11時には寝て朝5時に起きる。適度に運動をして、野菜や魚中心の食事を取る。こんなライフスタイルを話すと、それだけで「勝ち組」だよ!と冗談半分で言われたりするようなこともあります。私的には勿論、売上も上がっていかなければ困るのですが、自分の意志で今のようなライフスタイル、ワークスタイルを選んでいるので、予定よりも上手くいかないことは多々ありますが、後悔はありませせん。
一般論でいう「勝ち組」にはとても入りませんが、自分の意志で動いていればダークサイドに落ちる可能性はかなり低くなるはずです。
気の持ちようの時代
自分自身で新しいライフスタイル、ワークスタイルを試しているのは先程書いた通りですが、これが上手くいくのか、いかないのかは正直わかりません。
それと同じように正社員が良いのか、契約社員が良いのか、フリーランスが良いのか起業するのが良いのか。そして日本で働くのが良いのか、海外で働くのが良いのか。これらのことは、多様性があると同時に、どれが正解なのかも個人個人によって違いますし、タイミングや状況によっても違います。はっきりいってわからないというのが正直なところです。
ですから自分も、成功するように頑張っていますが、絶対にフリーランスでやっていくんだ!というよりは、これはダメそうだと思ったらまた就職しても良いかもしなれない。というくらいに考えています。追い込むことで力が発揮できることもありますが、追い詰めてしまわないように程よく楽観的に考えているわけです。
収入など、1つの側面からではなく、多面的な価値観で自分自身をみておけば、それ自体がメンタル的なセーフティネットにもなるのではないでしょうか。
とは言っても、まだまだフリーランスで頑張っていきますので、サバイブログと合わせてみなさんよろしくお願いします!