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音楽の“有料聴取層”減少/趣味は高級なものになったのかも知れない

音楽の“有料聴取層”減少/趣味は高級なものになったのかも知れない

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今日、一般社団法人日本レコード協会が公表した2013年度の「音楽メディアユーザー実態調査」の報告書がネットで話題になっていました。

日本人の多くが、音楽にお金を使わない傾向はだいぶ前からありましたが、それが顕著に現れた結果になっています。

新曲に金は出さない、持っている曲で満足……音楽の“有料聴取層”減少続く -INTERNET Watch

新しい音楽に興味の無い人が多い

YouTubeなど、無料で音楽が聞けるサービスが増えているので、お金を払って音楽を買う“有料聴取層”が減っているのは納得できますが、問題は新しい音楽自体に興味を持っている人が少ないことです。

アーティストのプロモーションでは、先程も上げたYouTubやiTunes、SoundCloudなど無料で音楽が聞けるサービスが数多く使われています。場合によってはリリース前にアルバム全曲がフルコーラスで視聴できることもあり、新しい音楽と出会える間口は広がり、コストもかからなくなっているにも関わらずです。

その主な理由として今回の報告書で音楽のお金を出す“有料聴取層”でも、お金をかけない“無料聴取層”でも1位に上がっているのが「現在保有している音楽で満足している」といものです。この他に「金銭的な余裕がなくなった」や「音楽を聴く時間を持てなくなった」などが続いていくのですが、これはそもそも音楽への興味が全体的に下がっているということなのかもしれません。

趣味自体にかけるお金も時間も減っているのかもしれない

音楽への興味が下がっていると書きましたが、それは果たして音楽だけに言えることなのでしょうか?

音楽のように他にも趣味の代表的なものといえば、読書や映画などが挙げられると思います。そしてこれらも、本を読む人は減っていますし、映画館に行って映画を見る人の数も減っています。

自分の場合で考えてみました。確かに読書は意識的にしてはいますが、読んでいる本は仕事に関係のある実用的な物が中心で、小説などはここ何年も読んでいません。つまり趣味で読書をしているというよりは、フリーランスになったしお金の知識も必要だから確定申告などの本を読もうとか、WEB関係のHOW TO本を読むなど、趣味というよりも仕事寄りの読書がほとんどです。

新書やビジネス本などは短いものなら2時間もあれば読めますが、長編小説をその物語の世界に入り込み、楽しんで読んでいくのにはそれなりの時間と環境が必要です。そう考えるとゆっくりと読書をする時間というのはとても贅沢なもので、それを確保していくというのは忙しなく働いている状態では難しいことかもしれません。音楽を聞くことにしろ、映画を見ることにしろ同じことです。今の人々は、ゆっく趣味に使うお金も時間もかなり減っているのでしょう。

趣味よりも実用的なこと

音楽や読書、映画と違い、趣味人口が増えているのはジョギングなどのスポーツではないでしょうか。

しかしこれらは、走るのが楽しくて仕方がないという人だけでなく、健康のためやダイエットなどの実用的な目的があるから行っている人も多いはずです。それも習慣化し、楽しく続けていければ良いのですが、やはり純粋な趣味を維持するのは大変だということかもしれません。

逆に音楽も、音楽を聞くことによって得られる実用的な何かを提示してあげられないと、音楽人口はますます減っていくような気もします。まぁ、そんな小難しいことでもないのですが、みなさんは最近、ゆっくり趣味の時間過ごしましたか?この機会に考えてみると面白いかもしれません。