畑で取れた大根

コミュ力+αで見るタイプ別、田舎暮らしの楽しみ方

コミュ力+αで見るタイプ別、田舎暮らしの楽しみ方畑で取れた大根

昨日は田舎暮らしにおける「里山資本主義」のメリットに注目しながら、里山かたの恩恵を受けるためには、地域の人と運命共同体的にコミュニケーションしながら、自分自身でも農業を行ったりする行動力がないと、他所から田舎に移住してきても、なかなか上手くいかないのではないか。という記事を書きました。

田舎に移住したいと思う前に知って欲しい“里山資本主義”の現実

今回は田舎暮らしのキモになる「コミュ力」とそれに「+α」した力のタイプ別に、田舎暮らしの楽しみ方のスタイルを考えていきたいと思います。

コミュ力+αで別けた3タイプ

田舎で上手く暮らしていけるタイプを、コミュ力を軸に3タイプに別けてみました。

  1. コミュ力 + 体力
  2. コミュ力 + 事業力
  3. コミュ力(無し)+ IT力

それぞれを詳しく見ていきましょう。

1.コミュ力 + 体力

このタイプは昨日の記事のように、里山資本主義に乗っ取って、現地の人たちと一緒になって畑仕事などを営みながら里山の恩恵を受けて生きていくのに向いています。

農業経験者で無い人が農業を始めるのには、やはり先生になる人が必要なようです。そういう人がいないと、土地に合わないものを育ててろくに収穫できなかったり、折角できた野菜や果物が鳥や動物に食べられたり、山奥ではイノシシなどに荒らされるようなこともあります。自己流で行うよりも、農作業を教えてもらうことも地域の人とのコミュニケーションの1つと捉え、楽しみながらやれる人でないと向きません。

そして、私のように農作業をしない者と比べると、農家の人は高齢者でも力が強く、我々とは体力が違います。コミュ力だけでなく、過酷な農作業に耐えられるだけの体力が必要になります。

2.コミュ力 + 事業力

このタイプは、都会で培ったビジネスのノウハウを活かして、田舎を活性化させるようなビジネスが出来るかもしれません。その良い例が、私の住んでいる愛媛と同じ四国の徳島県「神山町」です。

この町は人口6,000人程の小さな村ですが、インタネットの環境(無線LANなど)が整備されているため、ITベンチャー系企業のサテライトオフィスが多く集まり、そこから様々なコミュニケーションが生まれ、クリエイターたちが移住して来ているような「田舎だけれども都会」のような場所です。こういうところで、地域ぐるみで町を活性化させるプロジェクトを行ったり、特産品のブランディングをするようなことも、コミュ力と事業力があれば可能かもしれません。

実際に、徳島県が推進する地域活性化の取り組みを支援し、自ら過疎地でビジネスを立ち上げた、奥田浩美さんの記事がネットにあり、そこに興味深いことが書かれていました。

徳島で地域ITビジネスの「たからのやま」を探す。都会と地方を結ぶ──奥田浩美さん #html5j|CodeIQ MAGAZINE

「都会で元気を失い、田舎でのんびりしたいような人が、地域の活性化に貢献できるかというと疑問。地域での起業は都会でのそれよりはるかに困難な課題がある。それを乗り越えるだけパワーがないと、田舎でも失敗する。

結局、まわりを巻き込んで何か新しいことを始める場合には、田舎だからこそのんびりゆったりするのではなく、都会以上にパワーが必要になるようです。しかし、都会とは違って人が圧倒的にいないので、自分がやらないと本当にやる人がいない。そんな状況で承認欲求も十分に満たされ、仕事ができる可能性があります。

3.コミュ力(無し)+ IT力

最後は自分にはコミュ力は無い。村社会の輪には入っていけないし、農作業がしたいわけでもなく、田舎の環境を満喫してゆったり過ごしたい。そんなことが可能になるのはIT力が抜群にある場合です。

ノートパソコン1台あれば、どこでも仕事が出来る。そんな方であれば、四国最大の都市、松山はかなりオススメの場所です。地方都市の中では田舎の方に入りますが、全国的に見ても家賃が安く、物価も安い町です。東京や大阪はただ住んでいるだけでも、住宅費が莫大にかかるので、ノマドワーカー的にどこでも働ける人は、松山ぐらいの規模の町に移住してくれば、支出をかなり抑えて同じ収入でもゆとりのある生活ができるはずです。

田舎暮らしをする時に、仕事と生活環境をセパレートに考えて、仕事は単価の高い物を都会から受けてネット上で完結させ、生活は自然もある田舎でゆったり暮らす。IT力がかなりあれば、このような生活も夢ではありません。

ちなみに奄美大島でクラウドソーシングからの売上のみで生活をしている金森さんの記事です。

クラウドワークス経由の仕事「のみ」で生活を実現:エンジニア金森孝徳さん、鹿児島県在住のクラウドワーキング|クラウドワーキングマガジン
金森 …

まとめ

以上、3パターンのコミュ力+αで別けた田舎暮らしのスタイルを考えていきましたが、ようは単にのんびりゆったりとした生活を求めて来るだけでなく、田舎は田舎で都会とは違うサバイブ力が必要だ。ということです。田舎のイメージと憧れだけで、移住してしまうと大変なことになってしまうかもしれません。

さぁ、私もIT力を強化しつつ、地域とも何かしらのコミュニケーションを計って、仕事に繋げていけるよう動いていきます!