沖野修也さんの『全業のススメ〜音楽で喰ってゆきたいDJやミュージシャン志望の方へ』を読んで、自分のDJ活動を振り返ってみた
世界で唯一ビジネス書も書かれているDJ、沖野修也さんが自身の仕事術についてブログで『全業のススメ〜音楽で喰ってゆきたいDJやミュージシャン志望の方へ』と題して書かれていたので読んでみました。
全業のススメ〜音楽で喰ってゆきたいDJやミュージシャン志望の方へ|沖野修也 オフィシャルブログ実はこの仕事術、私が昨年の秋に企画・オーガナイズしたトークショー & DJイベント『Music Layer 佐々木俊尚 × 沖野 修也「ソーシャル時代の音楽の楽しみ方」』の中でもご本人がお話されていたので、復習の意味も込めて改めて読んでみたわけです。
全業とは何か
沖野さんのブログから、
自分にできる事は
全てやっている。
これを僕は全業と呼んでいます。
専業でもなく副業でもなく兼業でもなく、
全業のススメ。
確かに沖野さんのブログにあるプロフィールを見ても、DJだけでなく多くの職名が並んでいます。そして、
全業には
- プロジェクトごとにチームを編成することで、多岐に渡る事業を成立させる『水平的全業』
- 一連の作業を全て自分一人でやってみる『垂直的全業』
があるそうです。
そして、これらの全業を行ってみることによって、活路が開けることもある!というお話でした。
全業を踏まえて自分のDJ活動を振り返ってみる
この記事を読んで改めて自分のDJ活動を振り返ってみると、自分自身も全業的なことを行っていたのに気付かされました。
まずは東京でのDJデビューの話です。
高校時代からレコードを買って、DJの真似事のようなことをやっていたのですが、東京の大学へ進学することをきっかけに、クラブにダメ元で自分のDJを録音したミックステープを持って行ってみました。
数日後、そのクラブから連絡があり、何といきなりRoutine Jazzでおなじみの小林径さんのイベント『LOVE ON THE BEATS』でDJをすることになったのです!
しかし、上京したばかりであまり周りにクラブに行く友達もおらず(世は空前のトランスブームでしたし…)、なかなかお客さんも呼べないところに大学の課題(美大だったので結構課題が大変なんです…)も忙しくなったので、数ヶ月でこのイベントのDJを辞めてしまいました。
今思い返しても、折角のDJの出来る場を棒に振って、面倒をみてくれていた先輩方にもご迷惑をおかけして、後悔と反省のエピソードです。
でも、ここでDJを辞めてしまうというのは勿体ない!ということで、同じクラブで自分でオーガナイスをしてサンデーアフターヌーンのイベントを始めることにしました。
オールのイベントではなく、日曜の夕方から終電前のイベントにしましたが、それだけでは前の二の前。なかなかお客さんが集まりません。
そこで、美大ということを活かしたイベントにしよう!とイベント内で
- 作品の展示をする
- 展示作品でコンペを行い、決まった作品の作者が次のイベントのフライヤーを作成する
- 洋服やアクセサリーなども展示してもらう
- お菓子が作れる人にフードを出してもらう
- ラウンジ形式のイベントと、クラブ形式のイベントを交互に行う
これらのことをイベントで行ったことをきっかけに、大学内外の色々な方々とも交流ができ、ラウンジイベントとクラブイベントの相乗効果でどちらのイベント形式でも集客が増えていきました。
DJを行っているだけでは突発出来なかった問題を、オーガナイズも行うことによって『水平的全業』でブレークスルーすることが出来ました!
このイベントをきっかけに、他のイベントでもDJする機会が増えていったのですが、DJだけでなくフライヤーも作ることが出来たりイベントの企画なども行えたので、結果としてDJが出来る場が多くなったのだと考えています。
自分なりの全業のあり方を考える
今、こうして全業の感想ブログを書いているわけですが、このブログも自分でコンセプトを決め、ロゴをデザインし、ブログテーマをカスタマイズして作っています。
東京から地元に戻って来てフリーランスになったので、これからは自然と『垂直的全業』を行わないといけない機会が増えていきます。
会社にいるわけではないので当たり前のことではありますが、SNSなどを使えば『垂直的全業』でありながらも周りからアドバイスや意見をもらいながら『水平的全業』の要素も取り入れて進めていくことが出来ます。
このブログで最初に書いた『Music Layer 佐々木俊尚 × 沖野 修也「ソーシャル時代の音楽の楽しみ方」』も、自分で企画・オーガナイズし、イベントのHPも制作し、当日は司会まで行った『垂直的全業』と、それらをサポートしてくれた多くの方々とスタッフの協力という『水平的全業』の組み合わせで成功したのだと思っています。
新年、新たな環境でスタートしたフリーランスの成功のポイントは、自分なりの全業のスタイルを確立することにあるかもしれません。
みなさんも、『自分にあった全業スタイル』をこの機会に考えてみてはいかがでしょうか?